
本記事では、2024年11月の為替市況について解説いたします。
テクニカル分析も重要ですが、FXは外貨と外貨の両替による取引で損益が発生します。
そのため週間レポートは、通貨の売買を促すきっかけとなるファンダメンタルズ(経済/金融の流れ)中心の見解となります。
各週の相場状況・重要トピックスについて解説します。
目次
2024年11月25日~11月29日
①(月)ドル安・原油安・株高
- スコットショック
- 3本の矢「3-3-3」
- 規制緩和によるGDP成長率3%の実現(株高材料)
- 財政赤字を国内総生産(GDP)比3%に削減(ドル安・円高材料)
- 300万バレルの増産(原油安・株高・円高材料)
- 株高・ドル安の流れ
②(月)原油・BTC・GOLD安
- イスラエル・ヒズボラの停戦
- 26日の閣議でヒズボラ停戦を採決する可能性
- 米大使:数日以内に実現するかもしれない
- ヒズボラの受け入れは不明
③(火)ドル高
- トランプ氏発言
- カナダとメキシコに対して輸入品に25%の関税を課す
- 中国に関しては10%の追加関税をかける
- 株高・ドル高
④(火)米株高
- イスラエル、レバノン停戦
- NYダウ・S&P500に関して史上最高値を更新
- ベッセント氏の未来の期待値もあり
- トランプ氏の関税発言
⑤(水)NZドル高
- RBNZ政策金利
- 結果:50bp利下げ(425bp)
- 利下げにも関わらずNZ買いの要因は「75bp利下げの話」も浮上していたため
⑥(水)欧州通貨高
- 要人発言
- シュナーベル氏:さらなる利下げには慎重になる必要がある
- 発言を受けユーロが大きく買われる
⑦(水)ドル安・株価安
- 感謝祭前のポジション調整
- 債券の買い戻しが発動
- 金利下落からのドル円も下落
- ドル円の下落は3円弱
- 株価は3指数揃って下落
- 一時ドル円は150円台に突入
⑧(木)ドル高
- トランプ氏発言
- メキシコ経由の移民流入を止めた
- 実質的に米南部国境を閉鎖することに合意
- リスクオン
⑨(木)ユーロ高
- 独消費者物価指数【速報値】
- 独CPI前月比:予想-0.2% 結果-0.2%(前回+0.4%)
- 独CPI前年比:予想+2.3% 結果+2.2%(前回+2.0%)
- ユーロ買いで反応
⑩(金)円高
- 経済指標
- 東京都区部消費者物価指数(前年比):予想+2.2% 結果+2.6%(前回+1.8%)
- 東京都区部消費者物価指数(前年比・コア):予想+2.1% 結果+2.2%(前回+1.8%)
- 円高のきっかけが上記経済指標
- 日銀利上げ間近?とマーケットが判断
- ポジション動向の変化による影響でドル円が149.800円付近まで下落
⑪(金)円高
- 日経新聞報道
- 日経新聞社が2:00に日銀利上げ観測記事を出す
- 植田日銀総裁のインタビュー
- 追加利上げの時期について「想定通り推移しているという意味では近づいている」
- ドル円が149.452円まで下落
今週は、月末&感謝祭ということで大きな材料はありませんでしたが、祝日前のポジション調整などによりドル円は大きく崩れる1週間となりました。
(ドル円の)値幅は約5.23円(523pips)となり、方向感はトレンドの転換になったか?という所を推移しております。
今回のメイントピックスである、
- 「次期財務長官候補」
- 「感謝祭アノマリー」
についてまとめます。
次期財務長官候補(スコット・ベッセント氏)
次期財務長官候補としてスコット・ベッセント氏を起用するということで、マーケットは安心感から「株高・ドル安」方向に舵をきり、月曜日オープンでは窓を開けてスタートすることになりました。
財政赤字削減に対してコミットしたので、債券買いが入り、債券が買われると金利低下につながるので、「株高・ドル安」といった流れになります。
<有料記事>
トランプ氏、米財務長官にベッセント氏指名 減税推進派
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN12CVP0S4A111C2000000/
スコット・ベッセント氏とは?
1991年に著名投資家ジョージ・ソロス氏のファンドに入社した人物で、このファンドにて有名な話は【92年に外国為替市場でポンド売りを仕掛け、中央銀行である英イングランド銀行を打ち負かした】ことで知られています。
その内容は、まず始めにポンドを市場で大量に売却し、イングランド銀行に介入義務が生じるレベルまで相場をポンド安に導きます。
イングランド銀行は下落に対応するために、保有する外貨準備を投入してポンドを買い支える事となりますが、外貨準備はもちろん無限ではありません。
外貨準備が底を突いた途端、ポンドが急落するという作戦でした。(同通貨危機で、ソロスファンドは莫大な利益を得る)
その時の中心人物の一人がベッセント氏という事で、2011年からファンドの最高投資責任者となり、自身のファンドを立ち上げ→創業。そのため、マーケットを知り尽くしている人物として知られています。
WSJ(ウォール・ストリートジャーナル)がインタビューをしていますが、以下で報じられています。
ベッセント氏、安倍氏「3本の矢」倣い提言-減税を優先と米紙に語る
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-11-25/SNHOHRT0AFB400
- 規制緩和によるGDP成長率3%の実現(株高材料)
- 2028年までに財政赤字を国内総生産(GDP)比3%に削減(ドル安・円高材料)
- 300万バレルの増産(原油安・株高)
「3-3-3(トリプル3)」と呼ぶ政策を推進するようにトランプ氏に提言しています。
スコット氏は保守派として知られており、関税強化はインフレとドル高につながるとわかっているベッセント氏を起用しているとのことで、「トランプ氏の政策が警戒されたほど過激なものにはならない可能性もある」とマーケットは見出しています。
そして上記の経済政策を掲げているだけあって、「財政赤字を3%に削減」するというのが一番印象的でしたが、結果的には長期金利の低下を促す流れとなりました。
「減税の恒久化」「関税の導入」「歳出削減」など、世界の基軸通貨としてのドルの地位維持に注力していくという事です。
トランプ氏が再選されてから上昇し始めた「米長期金利」は、今回の人事とスコット氏の報道で再選前までの水準に戻しています。
感謝祭アノマリー
「感謝祭」とは、ThanksGiving Day(サンクスギビングデー)という米国の祝日(11月第4木曜日)になります。
家族や親戚と集まり、七面鳥(ターキー)を食べる日で、充実した人生を与えてくれた神に感謝する日です。
この日から米国市場は祝日(休暇)になりますが、さらにブラックフライデー、クリスマス、ニューイヤーズと続くため、一年の中でも出費が多い時期という点があります。
米国の小売市場では、この時期に年間の半分程度の売り上げが発生する為、企業目線にとっても健全な経営を行うために非常に大切な時期と言われています。
そして株式・為替市場では、この時期に規則性がある動きになることが多い為、「感謝祭アノマリー」があると言われています。
※アノマリーとは・・・マーケット用語で、理論や根拠がないにもかかわらず、経験的に観測できるマーケットの規則性や現象を指します。
過去10年間の主要3銘柄で、「感謝祭買い、年末売り」の勝敗表は以下となります。
主要3銘柄
まずドル円は過去の統計上では売られる傾向があります。
これを「感謝祭アノマリー」といって、12月は円高になりやすいと言われている要因です。
そして今年の感謝祭週のドル円は5.17円(517pips)の下落となり、今年も12月は円高方向に進む可能性があるかもしれません。
ドル円の日足分析ではあくまで調整レベルの下落なので、12月は円高方向に進み、2025年1月から再度ドルが買われていくという、ここ数年の動き方と同様になる可能性が高いかなと推測しています。
まとめ
2024年11月25日~は、前週と異なり大きくドル売り・円買いの相場となりました。
今回は感謝祭(クリスマスに次ぐお祭りと称される)週であり、見解で解説をした通りです。
週明けはスコット・ベッセント氏(新財務長官人事の発表)がありましたが、11月東京CPIの上振れ、次回日銀会合の利上げ期待からの円買いが進みました。
この数年の流れ(アノマリー)通りであれば、年末にかけてドル安に進む可能性が高いキッカケの1週間となっています。
2024年11月18日~11月22日
①(月)円高→円安
- 植田日銀総裁発言
- 12月利上げに対しての期待感で円買い
- しかし12月利上げに関しては言及せず円売り
- 毎回の会合で決めていく
- 実質金利の低さを強調(金融緩和継続中)
- そこまでタカ派ではないか?
②(火)全通貨リスクオフ
- ロシア「核ドクトリン」の改定を承認
- 核兵器の使用基準を緩和
- 核戦争が勃発するのではないか?
- スイス・円買い
- ドル円153.289円
③(火)カナダドル高
- 経済指標
- 加CPI前月比:予想0.3% 結果0.4%(前回-0.4%)
- 加CPI前年比:予想1.9% 結果2.0%(前回1.6%)
- 加CPIトリム値:予想2.4% 結果2.6%(前回2.4%)
- 強い結果にて「大幅利下げが後退」
④(水)ドル円・クロス円高
- 地政学リスク解消
- ロシア:核戦争を起こさないことがロシアの立場
- 対円の通貨ペアの買い戻しが入る
⑤(水)ポンド高
- 経済指標
- 英CPI前月比:予想+0.5% 結果+0.6%(前回±0.0%)
- 英CPI前年比:予想+2.2% 結果+2.3%(前回+1.7%)
- 英CPI前年比・コア:予想+3.1% 結果+3.3%(前回+3.2%)
- 英PPI前月比:予想-0.1% 結果±0.0%(前回-0.5%→-0.4%)
- 英PPI前年比:予想-1.1% 結果-0.8%(前回-0.7%→-0.6%)
- 今回の結果により「利下げ後退」
⑥(水)全通貨リスクオフ
- 地政学リスク再び
- ロシア領内に長距離ミサイル「ストームシャドー」を発射
- ロシアの今後の報復の動きに注目
- 瞬間的にドル円は155.050円まで下落
- 停戦協議までに領土をどれだけ確保できるか?
- トランプ氏と停戦協議の用意はあると表明
⑦(木)全通貨リスクオフ
- 地政学リスク
- ロシアがICBMという大陸間弾道ミサイルを攻撃に使用
- 全通貨リスクオフに繋がり下落
- ロシア・ウクライナの戦争は激化
- ドル円153.900円付近まで下落
⑧(木)ドルレンジ
- 経済指標
- 新規失業保険申請件数:予想22.0万件 結果21.3万件(前回21.7万件→21.9万件)
- フィラデルフィア連銀景況指数:予想+8.0 結果-5.5(前回+10.3)
- 継続需給が増えている状況
- 二つの経済指標の結果で、ドル円の反応はイマイチ
⑨(木)BTC最高値更新
- 98,000ドル突破
- 10万ドル目前
- 日米の暗号通貨に対する緩和報道が出ている状態
⑩(金)欧州通貨安
- 経済指標
- 仏製造業PMI【速報値】:予想44.5 結果43.2(前回44.5)
- 仏非製造業PMI【速報値】:予想49.0 結果45.7(前回49.2)
- 独製造業PMI【速報値】:予想43.0 結果43.2(前回43.0)
- 独非製造業PMI【速報値】:予想51.6 結果49.4(前回51.6)
- 欧造業PMI【速報値】:予想46.0 結果45.2(前回46.0)
- 欧非製造業PMI【速報値】:予想51.6結果49.2(前回51.6)
- 英製造業PMI【速報値】:予想50.0 結果48.6(前回49.9)
- 英非製造業PMI【速報値】:予想52.0 結果50.0(前回52.0)
⑪(金)ドル高
- 経済指標
- 米製造業PMI【速報値】:予想48.8 結果48.8(前回48.8)
- 米非製造業PMI【速報値】:予想55.2 結果57.0(前回55.0)
- ミシガン大学消費者信頼感指数【確報値】:予想73.7 結果71.8(前回55.0)
- 1年先期待インフレ:予想2.7% 結果2.6%(前回2.6%)
- 5年先期待インフレ:予想3.1% 結果3.2%(前回3.1%)
当該週は、日銀とロシア・ウクライナの地政学リスクが目立った1週間でした。
ドル円の値幅は約2.6円(260pips)となり、現在も方向感は明確に出ていない状態です。
今回のメイントピックスである、
- 「植田日銀総裁の発言」
- 「ロシア・ウクライナの地政学リスク」
についてまとめていきます。
植田日銀総裁の発言
緩和度合い調整、物価目標の持続・安定的な実現に資する-日銀総裁
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-11-18/SMXIDDT0AFB400
植田日銀総裁の発言で、ドル円は155.130円まで上昇。
理由としては、期待ほどタカ派な発言内容ではなかったという事になります。
債券市場では「12月利上げをするのでは?」という期待値が60%以上あった状態で、日本の10年債利回りは1.07%を超える状態で高い水準をキープしていました。
しかし12月利上げの示唆があまりなかったということ(毎会合で決定)、そして金融緩和をしている事をアピール、そういった内容の話だっただけに「円」に対する失望売りが入り、ドル円が上昇したということになります。
「利上げ」は毎回述べているように、経済・物価の見通しが26年度までに物価目標の2%を達成して、ある程度日銀の予想が今後も上がっていくのであれば、利上げしていく予定とのこと。
そして金融緩和が継続中というアピールに関しては、実質金利の低さを強調している事です。
他国ではインフレ率(例えば、米国は2.1%)より政策金利(4.75%)が高い状態です。
この場合はインフレを抑える力が働くことになるが、日本は政策金利(0.25%)設定のため、インフレ率(2.5%)の方が高い状態であるということ。
そうするとインフレを抑える効果は少なく、通貨安が発生しやすくなる。
という内容になります。
(7月31日の記者会見時の発言のように|ドル円は400pips程度下落)市場にとってサプライズにならないようにかなり慎重な発言をしている状況でした。
日銀 追加利上げ決定 政策金利0.25%程度に【総裁会見詳細も】
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240731/k10014530751000.html
ロシア・ウクライナ|地政学リスク
キッカケは火曜日にウクライナ、ロシア領内に「ATACMS」使用で初の攻撃(米国も容認)。
ウクライナ、ロシア領内に「ATACMS」使用で初の攻撃-RBC
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-11-19/SN6Y6DDWRGG000?srnd=cojp-v2
ウクライナ危機新たな局面に-ロシア領に長距離弾攻撃、核の脅し招く
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-11-19/SN6WMPT0G1KW00
ロシアのプーチン大統領は、「核ドクトリンの改定を承認=核兵器の使用基準を緩和すること」になり、地政学的リスクの観点より、日本円・スイスフラン買いとなり相場は急落することになりました。
非核保有国(ウクライナ)が、核保有国(米国)の支援を得てロシアやその同盟国に攻撃を仕掛ける場合は共同攻撃とみなすということで、「核戦争が勃発するのではないか?」という点から、相場が全体的にリスクオフになりました。
しかしその日のNY時間にラブロフ露外相より、「核戦争を起こさないことがロシアの立場」という発言が入り、一旦沈静化しました。
しかし水曜日に、ウクライナから英国製の長距離ミサイル「ストームシャドー」を初めて発射しました。
ウクライナ、英国製ミサイルでロシアを初攻撃-長距離兵器の使用拡大
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-11-20/SN96UEDWRGG000
その後、報復行為で木曜日にロシアがICBMという大陸間弾道ミサイルを攻撃に使用したとの報道が入ります。
ロシアが「新型ミサイル」でウクライナ攻撃、プーチン氏が確認
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-11-21/SNAMDGDWLU6900
「火曜日・水曜日・木曜日」リスクオフの瞬間が何度もありましたが下げ幅は限定的で、ショック相場級の大事には至っていないという事で、下げては買い戻しが入るような瞬間的な相場の動きが入りました。
今回の地政学リスクについてですが、突発的な報道が増えている要因に繋がる攻撃は【停戦協議前】だとも言われています。
その理由は、停戦に合意した時点での領土が自国の領土となりますので、停戦協議が進むまでに領土を拡大する為にこのように過激な行動に出ているということになります。
現在はバイデン大統領が指揮をとっていますが、ロシアはトランプ氏と停戦協議の用意はあると表明しています。
ロシア、トランプ氏とウクライナ停戦協議の用意表明-西側は懐疑的
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-11-20/SN8OKUT1UM0W00
まとめ
2024年11月18日~は、全体的に方向感があまりないマチマチな結果となりました。
またロシア・ウクライナ関係により、安全資産(日本円・スイスフラン)の需要が高まる局面もありましたが、欧州通貨(特にユーロ)には大きな打撃となりました。
(ゴールドは堅調に上昇)
ユーロは2年ぶりの安値更新となり、弱い経済データ・地政学的リスク、マーケットの慎重な動きが反映されました。
またCADは10月CPIは上昇したことで大幅利下げ期待が後退となりました。
今週は、
- 週末、月末リバランス
- FOMC議事録
- RBNZ政策金利(50bp利下げ予想)
- ドイツ・欧州のCPI
- 28日:米国休場
など、地政学リスクにも注意しつつ相場の動きをとらえていく1週間となりそうです。
2024年11月11日~11月15日
①(月)ドル高
- トランプトレード継続
- 材料が無い状況
- ドル円は153.950円付近まで上昇
②(火)ドル高
- マルコ・ルビオショック
- 時期トランプ政権にて国務長官就任
- 対中強硬派で政策を進める人(中国から入国規制)
- 「関税を引き上げる」動きとして他国の株価が下落
③(火)ユーロ安
- ドイツの他国依存
- エネルギーでは「ロシアに依存」
- ドイツ経済ですが「中国に依存」
- 中国と米国の関税問題による影響でドイツ株にも影響
④(水)BTC高
- 史上最高値更新
- 93000ドルを突破
- 日本円でのレート1400万円
- デジタルゴールドであるBTCに資金移動か?
⑤(水)ドル安→ドル高
- 経済指標
- CPI前月比:予想+0.2% 結果+0.2%(前回+0.2%)
- CPI前年比:予想+2.6% 結果+2.6%(前回+2.4%)
- CPI前月比・コア:予想+0.3% 結果+0.3%(前回+0.3%)
- CPI前年比・コア:予想+3.3% 結果+3.3%(前回+3.3%)
- CPI前月比・スーパーコア:結果0.314%(前回0.404%)
- CPI前年比・スーパーコア:結果4.377%(前回4.265%)
- 最初は売られたが買い戻しが入る
⑥(水)ドル高
- 要人発言
- 「利下げ」をしていく姿勢
- ただ大幅な利下げはNG
- 段階的に引き下げていく予定
- 若干タカ派
⑦(木)ユーロ安
- 要人発言
- デギンドスECB副総裁
- 12月利下げ方向で捉えられている
- 23年10月30日の重要ラインをどのように反発するか?
⑧(木)ドル高
- 経済指標
- 新規失業保険申請件数:予想22.3万件 結果21.7万件(前回22.1万件)
- PPI前月比:予想+0.2% 結果+0.2%(前回±0.0%→+0.1%)
- PPI前年比:予想+2.3% 結果+2.4%(前回+1.8%→+1.9%)
- PPI前月比・コア:予想+0.3% 結果+0.3%(前回+0.2%)
- PPI前年比・コア:予想+3.0% 結果+3.1%(前回+2.8%→+2.9%)
- 強い結果でドル高
⑨(木)ドル高
- パウエルFRB議長発言
- 経済は目覚ましく良好
- 利下げを急ぐ必要がない
- 156.420円まで上昇
⑩(金)ポンド安
- 経済指標
- 英第3四半期GDP【前期比】:予想+0.2% 結果0.1%(前回+0.5%)
- 英第3四半期GDP【前年比】:予想+1.1% 結果1.0%(前回+0.7%)
- 月次英GDP:予想+0.2% 結果-0.1%(前回+0.2%)
- GDPが弱かったこともありポンド安へ
⑪(金)ドル高
- 経済指標
- 小売売上高・前月比:予想+0.3% 結果+0.4%(前回+0.4%→+0.8%)
- 小売売上高・コア前月比:予想+0.3% 結果+0.1%(前回+0.5%→1.0%)
- NY連銀製造業景気指数:予想-0.7 結果+31.2(前回-11.9)
- 輸入物価指数(輸入):予想-0.1% 結果0.3%(前回-0.4%)
- 輸入物価指数(輸出):予想+0.3% 結果0.8%(前回-0.1%)
- 瞬間的にドル高・金利上昇
- 利確組・ポジション解消が入ったのか、ドル円・クロス円が大幅下落
米国の議会選挙にてトリプルレッド(大統領・上院・下院が共和党)となり、インフレが上昇する可能性が示唆され、パウエル氏の発言により金利が上昇する事でドル円は大きく上昇することになりました。
しかし金曜日には大幅なポジション解消の動きが出たのか、大幅下落して引けています。
値幅は約4.12円(412pips)となり、現在ドル円は154円台を推移して引けています。
ではメイントピックスである、
- 「米議会選挙・トランプ陣営」
- 「パウエル氏の発言」
についてまとめます。
米議会選挙・トランプ陣営
米議会選挙にて、民主党の最後の望みでもあった「下院の過半数」を打ち砕き、僅差ではありましたが下院も共和党が多数派になったことによって、「トリプルレッド」になりました。
これで次期トランプ大統領になると、スムーズにトランプ氏の政策が可決されやすくなります。
※トリプルレッド・・・米国で大統領職と上下両院の多数派を共和党(シンボルカラーがレッド)が占める状態
米国では予算案や法案を成立させるには上下両院の可決が必要なため、大統領の掲げる政策を実現しやすくなる状況となりますので、次期トランプ政権ではインフレが再燃するような政策が多い為、なかなか利下げがしにくくなるのでは?というマーケットの思惑もあり、ドル高が続いたという内容になります。(トランプトレード)
そして次期トランプ大統領の陣営が決まってきていますが、その人選についてドル高となるきっかけもありました。
当然トランプ氏の考えに沿った人選になりますが、一例を挙げると「マルコ・ルビオ氏」になります。
トランプ氏、ルビオ氏ら対中強硬派起用へ-国務長官と国家安保補佐官
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-11-12/SMTE5HT0AFB400
マルコ・ルビオ氏は、現在上院議員をしておりまして、次期トランプ政権では国務長官として就任することが決定しました。
マルコ・ルビオ氏は対中強硬派と知られており、中国から入国規制されている人物であり、中国とイランを敵に回してでも政策を推し進める人として有名な人物です。
この報道にて中国株が下落することになり、日経平均含め、世界的に株が引っ張られるように下落する流れとなります。
やはりトランプ氏の政策である「関税を引き上げる」動きとして他国の株価に動きが見られました。
そして関税を引き上げるということは、物価高(インフレ)を押し上げる政策になってしまうのでドル高要因に繋がり、ドルが買われ続けました。
上記のようなサプライズ人事が行われることで相場も動くので、注意しておく必要があります。
パウエル氏の発言
パウエルFRB議長、利下げ急ぐ必要ない-経済は目覚ましく良好
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-11-14/SMYI8CDWX2PS00?srnd=cojp-v2
パウエル氏は、「経済は目覚ましく良好の為、利下げを急ぐ必要がない」とのタカ派発言。
この発言により米長期金利が上昇し、ドル円も意識されていた直近高値を更新する流れとなり、156.420円まで上昇することになりました。
※(15日午前時点)FedWatch(17日時点では61%を推移)
マーケット目線では、「12月の利下げの見送り可能性も出てきた」ということで、FedWatchでは前日利下げ織り込み80%以上あった状況でしたが、発言後は60%を割り込む所までダウンしている状況です。
まとめ
(対ドル騰落率)
2024年11月11日~は、全面ドル高の週間となりました。
米大統領選、米CPIやPPIも通過し、トランプ氏が政策に掲げる関税強化より、欧米・オセアニア通貨は売られやすい結果となっています。
またGBPUSDは、年初来最安値を更新しています。
対日本円では、金曜日に大きく買いが入ることで結果的には主要通貨に対して強くなりました。
今週はトランプ氏の閣僚人事の動きや日米の要人発言が予定されていますので、ドル高の展開が続くか?に注目をしていきます。
2024年11月4日~11月8日
①(月)ドル高
- 米大統領選&中東情勢
- ドル円は70pipsほどのギャップを空け
- アイオワ州の世論調査でハリス氏優勢の報道
- ヒズボラとイスラエルの停戦案について受け入れ拒否
②(火)豪ドル高
- RBA政策金利&声明発表
- 据え置き(435bp)
- 基調的インフレ率はなお高過ぎる
- 金利「当面」景気抑制的に維持する必要があり
③(火)ドル安
- 大統領選挙前
- 利益確定などの売りも入る
- ドル安の流れが前日から継続
④(水)ドル・株高・BTC高
- 大統領選挙(投開票日)
- リアルクリアポリティクスにてトランプ氏の勝利が公表
- ドル円は1.5円(150ipips)の上昇
- ノースカロライナ州でトランプ氏が勝利
- ドル円は一気に154円まで上昇
- ジョージア州やペンシルベニア州などでトランプ氏勝利
- 154.379円まで上昇
⑤(水)ポンドドル・ユーロドル・オージードル・ゴールド安
- 大統領選挙(投開票日)
- トランプ氏の歴史的勝利
- トランプ氏の政策による影響
- ゴールド96ドル(9600pips)の大幅下落
⑥(木)ポンド高
- BOE政策金利&声明発表
- 結果:25bp利下げ(475bp)
- 市場の予想通り25bpの利下げ
- 声明文の中で1年後や2年後のCPI予想が上がっている事
- 今後あまり大きな利下げができないとマーケットは判断
⑦(木)ドル安
- トランプトレードの巻き戻し
- 大統領選挙にて3.4円上昇してからの売りが入る
- ドル円の値幅に関しては2.0円(200pips)ほどの下落
- 米長期金利の低下が影響
⑧(木)ドル安
- FOMC
- 結果:25bp利下げ(475bp)
- 特に大きなサプライズがなかった
- 今後の利下げに関しても「会合ごとに決定していく」とい流れ
- 労働市場の状況は全般的に緩和している
- 当面の金融政策決定に「何ら影響しない」
- 152.851円まで下落することになる
⑨(金)ドル安
- トランプトレードの巻き戻し継続
- トランプ氏が再戦して以降の「sell the fact」
- 152.131円までドル円は下落
⑩(木)ドル安
- 経済指標
- ミシガン大学消費者信頼感指数:予想71.0 結果73.0(前回70.5)
- 1年先期待インフレ:予想2.7% 結果2.6%(前回2.7%)
- 5年先期待インフレ:予想3.0% 結果3.1%(前回3.0%)
- ドル円は152.371円まで下落
米大統領選挙とFOMCが開催された週で、各通貨ペア共に乱高下となりました。
ドル円の値幅は約3.5円(350pips)となり、現在もドル円の方向感は明確に出ていない状態です。
ではメイントピックスである、
- 「米大統領選挙」
- 「FOMC」
についてまとめます。
米大統領選挙
まずは東京時間9:00頃から開票スタートということで、選挙戦に定評がある「リアルクリアポリティクス」にてトランプ氏の勝利が公表され、米長期金利が急騰することになり、ドル円は1.5円の上昇をすることになりました。
ドル円は153円を突破し、その後激戦州であるノースカロライナ州でトランプ氏が勝利と伝わると再び買われる展開となります。
一気に154円まで上昇することになり、大きく加速することになりました。
短期間で上昇しすぎたことで利確勢により153円後半まで落ちることはありましたが、次の激戦州であるジョージア州やペンシルベニア州などでトランプ氏勝利との報道があり、再度ドル円上昇という形になり154.379円まで再浮上することになり、ドル円は底値が固い動きを続けることになりました。
トランプ氏が勝利宣言をしてから、ドル買いの勢いが止まらず「株高・円安」が続いた1日となりました。
そして株・為替以外では「ビットコイン」も急騰することになり、最高値更新をする動きとなります。
ドルストレート通貨は大きく下落することになります。
ユーロドル・ポンドドル・オージードルも下抜けします。
特に大きく下落したのはボラティリティが高いゴールドですが、96ドル(960pips)の大幅下落となり、6月以来の大幅安を記録することになります。
トランプトレード、あらゆる市場で噴出-株、ドル、ビットコイン
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-11-06/SMIQCHT0G1KW00
そして6日の引け前にはハリス氏が敗北を認め、トランプ氏に祝意を伝える形となり、トランプ氏が大統領に返り咲く結果となりました。
ハリス氏、米大統領選での敗北認める-トランプ氏に祝意伝えたと言明
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-11-06/SMJT86T0G1KW00
トランプ氏がホワイトハウス復帰を確実にしたので、上院では共和党が多数派となる見通しとなっていますが、民主党にとっての最後の頼みの綱は「下院」の議席を取ることになります。
ただ激戦が続いており現状では不明ですが、下院も共和党になると「トリプルレッド」、つまりトランプ大統領(共和党)・上院(共和党)・下院(共和党)となり、「ねじれ」が無くなることで、トランプ氏の政策や意見が通りやすくなるということになります。
そこで注目されるのは、トランプ氏が公約に掲げてきた「減税や関税引き上げ」の影響で物価圧力が高まり、再度インフレが加速する可能性があるということ、そしてそれに伴う「財政赤字を拡大」させ、国債増発を引き起こすのでは?との懸念点が出ているということになります。
FOMC
【結果】
- 結果:25bp利下げ(475bp)
FOMC声明:インフレ2%目標に向け進展、労働市場はおおむね緩和
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-11-07/SMLH1MT0G1KX00
FOMC、連続利下げ-トランプ氏が辞任求めてもパウエル氏拒否
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-11-07/SMLGTWDWRGG000
結果はマーケットの予想通り25bpの利下げとなりました。
特に大きなサプライズがなかった事からそこまでの動きには繋がりませんでした。
今後の利下げも「会合ごとに決定していく」という変わり映えの無い内容で、今後の具体的な利下げ幅に対するヒントや言及もありませんでした。
声明文ではインフレが持続的に2%に向かいつつあることに関しては「自信を深めている」との文言が削除されて、インフレはFRBの目標に向けて「進展した」と変更されています。
一方、雇用については前回の声明で毎月の雇用増の鈍化を指摘していたのに対し、今回は『労働市場についてより広い観点から言及』することになりました。
失業率は引き続き低水準にあるとしながらも、「労働市場の状況は全般的に緩和している」としています。
会見でも雇用の鈍化に言及することが多く、ややハト派的なスタンスかな?という印象。
米大統領選の結果では、当面の金融政策決定に「何ら影響しない」と発言しており、トランプ氏から求められたら議長を辞任するのかとの記者の質問に対し、「ノー」と回答していました。
まとめ
(対ドル騰落率)
2024年11月4日~週は、マチマチの結果となりました。
メインイベントである『米大統領選・FOMC』と続きましたが、トランプ氏勝利により関税強化で経済の縮小が見えるユーロが大きく下落することになりました。
FOMCでは、ある程度マーケットの予想通りという事で市場の動きも限定的な結果となります。
今週は、米CPI・小売売上高と続きますがよほどの事がない限り大きな動きは無いと想定されます。